肌荒れと食べ物の関係|肌の健康におすすめの食材・食事法を管理栄養士が解説
肌荒れが気になっている人も多いでしょう。
食でいうとSNSなどでは、
「小麦をやめたら肌がきれいになった」
「乳製品は肌荒れの原因になる」
「この食材を食べれば美肌になれる」
といった情報を目にすることもあります。しかし、肌の状態は食事だけで決まるものではありません。
睡眠、ストレス、紫外線、スキンケア、ホルモンなど、さまざまな要因が関係しています。
だからこそ、「これを食べれば肌荒れが治る」という考え方ではなく、肌の健康を保つために、普段の食事をどう整えるかという視点が大切です。
肌の健康には「特定の食品」より食事全体が大切
肌の健康を考えるとき、まず意識したいのがバランスの良い食事です。
肌は身体の一部なので、肌を作るためにもさまざまな栄養素が必要になります。
例えば、たんぱく質・ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・ビタミンB群・鉄・亜鉛・必須脂肪酸などです。
「ビタミンCをたくさん摂れば美肌になる」というように、1つの栄養素だけに注目するのではなく、主食・主菜・副菜を基本に、さまざまな食品を組み合わせることが大切です。
肌の健康を意識するなら食べたい食材
魚
魚には、たんぱく質・脂質が含まれています。特に青魚にはEPAやDHAなどのn-3系脂肪酸が含まれています。サバ、イワシ、サンマなどは、普段の食事に取り入れやすい食品です。
焼き魚だけでなく、煮魚、蒸し魚、ホイル焼き、電子レンジ調理など、さまざまな方法で食べられます。
卵
卵は、たんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルも含む食品です。
朝食にゆで卵を追加したり、野菜炒めに卵を加えたりすると、手軽にたんぱく質をプラスできます。
大豆製品
納豆、豆腐、豆乳などの大豆製品も、普段の食事に取り入れやすい食品です。
納豆をご飯に合わせる、豆腐をみそ汁に入れるなど、特別な調理をしなくても取り入れられます。
緑黄色野菜
にんじん、ほうれん草、ブロッコリー、かぼちゃなどの緑黄色野菜には、β-カロテンなどが含まれています。
果物
果物にはビタミンCなどを含むものがあります。特に、キウイ、いちご、柑橘類などは、間食や朝食にも取り入れやすい食品です。ただし、果物も食べれば食べるほど良いというものではありません。
「肌のために大量に食べる」のではなく、適量を食生活に取り入れることを意識しましょう。
ナッツ類
ナッツ類には脂質やビタミンEなどが含まれています。
間食として取り入れるのも選択肢の一つです。
ただし、脂質が多くエネルギーも高いため、食べ過ぎには注意した方がいいです。
調理方法も意識してみよう
肌の健康を考えるとき、「何を食べるか」だけでなく「どう調理するか」もポイントです。
例えば、野菜は生で食べることだけが正解ではありません。加熱することでかさが減り、たくさん食べやすくなるというメリットがあります。
野菜は生と加熱を使い分ける
サラダだけで野菜を摂ろうとすると、意外と量を食べるのが大変です。
そこで、
生野菜+温野菜+汁物のように組み合わせると、野菜を取り入れやすくなります。
例えば、
- 朝:トマト
- 昼:ブロッコリー
- 夜:ほうれん草のおひたし+野菜スープ
というように、1日の中で分けてもOKです。流行りでは蒸籠を使用して料理する人も多いですね。
肌のために「食べる時間」はある?
「夜に食べると肌荒れする」、「朝に食べると美肌になる」などと食べる時間に関する情報もあります。
しかし、特定の時間に特定の食品を食べれば肌がきれいになる、という単純な話ではありません。
それよりも、毎日大きく食事リズムを崩さないことを意識するほうが現実的です。
特に夜遅くに食事をする場合は、脂っこい料理や大量の食事を避け、消化の負担を考えて軽めにするのも一つの方法です。
「小麦は肌荒れの原因」って本当?
美容や健康のSNSでよく見かけるのが、
「小麦をやめたら肌がきれいになった」という話です。
ただし、すべての人にとって小麦が肌荒れの原因になるわけではありません。
小麦に含まれるグルテンを避ける必要がある代表的な病気として、セリアック病などがあります。
一方で、そうした病気がない人が、肌荒れ対策として自己判断で小麦製品をすべて避けることが、一般的に必要というわけではありません。
パン、麺、パスタなどを食べたときに肌の状態が気になる人は、何をどのくらい食べたときに症状が出るのかを記録してみるのも一つの方法です。
「小麦そのもの」が問題なのではなく、菓子パンやケーキ、揚げ物など、小麦を使った高脂質・高糖質の食品を食べる機会が多いことが食生活全体に影響している可能性もあります。
小麦=悪者と決めつけず、自分の食生活全体を見ることが大切です。
乳製品も避けたほうがいい?
乳製品についても、肌荒れとの関係が話題になることがあります。
牛乳やヨーグルトなどは、たんぱく質やカルシウムなどを摂取できる食品です。そのため、「肌荒れが気になるから」と自己判断で乳製品をすべて除いてしまうと、別の栄養素が不足する可能性もあります。
特定の食品を完全に排除するより、まずは食事全体のバランスを見直すことが大切です。
肌荒れが気になるときに控えたい食べ方
野菜がほとんどない
コンビニのおにぎりだけ、パンだけ、麺だけなどの食事が続くと、食事の組み合わせが偏りやすくなります。
食事を抜いてしまう
肌のために食事量を極端に減らすのもおすすめできません。
必要なエネルギーや栄養素が不足すると、健康的な身体を維持すること自体が難しくなります。
甘いものや脂っこいものに偏る
ケーキ、ドーナツ、菓子パン、スナック菓子などを頻繁に食べる場合は、まず「禁止」するのではなく、食べる頻度や量を見直してみましょう。
まとめ
肌荒れが気になるときは、「この食品を食べれば治る」という考え方よりも、毎日の食事全体を見直すことが大切です。
特に、
- 魚・卵・大豆製品などのたんぱく質
- 緑黄色野菜
- 果物
- ナッツ類
- 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事
などを意識してみましょう。
また、小麦や乳製品についても、すべての人が避ける必要があるわけではありません。
SNSで話題になっている「○○を食べない」という情報をそのまま取り入れるのではなく、自分の食生活全体を見直すことが大切です。
食事は薬ではないため、食生活を変えたからといって肌荒れがすぐに改善するとは限りません。
肌荒れが続く場合や症状が強い場合は、食事だけで解決しようとせず、皮膚科などの医療機関に相談しましょう。
まずは「何をやめるか」ではなく、何を食事にプラスできるかから始めてみてください。
